眼鏡の
フィッティング
眼鏡のフィッティング
眼鏡における“フィッティング”とは、できあがった眼鏡をその眼鏡をかけるかた(装用者)のお顔の
形状に沿わせる調整技術のことです。
フィッティングは眼鏡を「快適に」ご使用いただくために必要不可欠な技術です。
眼鏡をかけていて「耳の後ろが痛い」「眼鏡がずり落ちてくる」というご経験はありませんか?
眼鏡店ではそのような「かけ心地を良くする」調整と、メガネレンズの光学的な性能が最適になるよう
「見え心地を良くする」という2つの快適をポイントに眼鏡を調整しています。
かけ心地を良くする(ずり落ちない、痛くならない)
私たちの顔のカタチはそれぞれ異なっています。耳の形状、鼻の形状、顔幅などそれぞれの特徴があります。また、乳幼児や小児は顔幅が広く鼻が低い、皮膚に弾力があるなど、大人と違った特徴があり、成長にあわせたフィッティングが必要です。
フィッティングでは耳に接する部分(テンプルチップ)を耳の形に沿うように、メガネのツルの部分(テンプル)を顔幅に合うように、鼻パッドを鼻の形状に沿うような角度や高さ、位置にする、など多面的に調整します。
痛くならないように、またずり落ちないように調整するだけでなく、目の周辺部には大切な神経や血管が流れていますので、眼鏡によって圧迫しすぎないように調整することもフィッティングの重要なポイントといえます。
見え心地を良くする(よく見える、疲れない)
メガネレンズの光学的な性能が最大限に発揮されるのは、視線(眼球の中心点から見る対象とを結ぶ線)とレンズ面が直角に交わる状態です。また、眼球の中心からレンズ面までの距離も見え方に大きく影響します。
とりわけ、1枚のレンズ面で度数が変化していく遠近両用タイプ(累進屈折力レンズ)は、より精密なレンズ構造をしていますので、お顔の正しい位置に眼鏡を配置することがとても大切です。
私たちの顔は左右対称に見えて実際はそうではありません。耳の高さが左右違っていたり、鼻の形状や顔幅が左右で異なることもあり、その状態でメガネをかけるとフレームに傾きが生じてしまいます。そうすると、レンズを通して見る景色が、本来「見えるべき」見え方にならず、歪んだ見え方になったり、必要な視力を得られなかったりするのです。


そこで、テンプルの幅を変えたり、鼻パッドを調整したり、装用者のお顔の特徴にあわせたフィッティグを施すことで、快適な見え心地になるのです。


以上のことから、眼鏡ご購入時のフィッティングはとても大切です。
今や通販でも眼鏡を購入できる時代ですが、フィッテングをせずにそのままかけていると、かけ心地、見え心地は最適とはいえませんので注意が必要です。
また、ご購入時に最適にフィッテングをしていても、かけたり外したりをしばらく繰り返していくうちに、型崩れしたりネジが緩んできたりする場合があります。
そのまま使用を続けると痛みや不便さだけでなく、本来のメガネレンズの光学的な性能が発揮されづらい状態となります。
少なくとも1年に1回はご購入店へ眼鏡の点検をしていただくことをお勧めします。
子供の眼鏡
子供は大人に比べて遊びや運動面で日常生活がアクティブであったり、眼鏡を片手で外したり、といった原因、また骨格の成長といった点からも眼鏡の歪みや型崩れがおきやすいです。
お子様のお顔を正面や横から見て眼鏡が不自然に歪んでいないか、こめかみなど圧迫して痛くなっていないか、など定期的にチェックをしてあげてください。
度数に変化はなくても、少なくとも1年に1回はご購入店へ眼鏡の点検をお勧めします。