フレームのコト
メガネのフレームは、どのようなタイプがあるかご存じですか?
また、フレームは、何種類ものパーツによって作られています。
各パーツの役割や名前の由来など、まめ知識も含めてご紹介します。
フレームのタイプ

レンズの周囲をすべて(full)リムで囲んだもの。

レンズの上半分(half)をリムで囲んだもの。

レンズの下(under)半分をリムで囲んだもの。

リムの囲いがなく、ブリッジ・ヨロイとテンプルの2ヵ所で固定したもの。

横長で卵形(oval)のレンズ。

丸みがある逆三角形のレンズ。

円形(round)のレンズ。

四角形(square)のレンズ。

キツネ(fox)のように目尻の上がった形のレンズ。

丸みがあり、台形を逆さにしたような形のレンズ。

蝶(butterfly)が羽を広げたような形のレンズ。

涙のしずく(teardrop)のような形のレンズ
フレームパーツの名称と役割


1ヨロイ(智) テンプルとリムをつなげる部分を言います。パーツの形状が戦国武将の鎧かぶとの肩の部分(肩鎧)の形状に似ていることが由来すると言われます。ヨロイの形状はフレームの印象やデザインを左右する基本パーツ(顔)で千差万別の種類があります。
2小口 テンプルに挿入されるモダン(先セル)の差込口のことを言います。その形状が口をすぼめたときの「小さい口」に似ていることが名前の由来とされています。
3モダン(先セル) 耳の後ろ側に掛かる部分をモダンと言います。耳の形にフィットさせる曲線のモダンがほとんどでしたが、近年はスポーツ用で直線状のモダンも増えてきています。
4ワタリ メガネ枠のデザインのうち、ブリッジが2つあるフレームで、特に上方に位置するトップ・ブリッジを示します。アンダー・ブリッジが左右のリムを繋ぐ土台の役割を果たしているのに対して、その構造の上をさらに跨ぐかたち(渡り部分)で補強しています。
5シェイプ(玉型) 前面から見たレンズの形状またはメガネ枠のリムの形状のことで、カット前のレンズを「玉」と呼んだことから「玉型」とも言います。代表的な形状はオーバル型・ボストン型・ウェリントン型などですが、そのデザインは時代の流れとともに目まぐるしく変化しています。
6ブリッジ(山) 2つのレンズの間に架かる橋のように見える部分のことをブリッジと言います。昔のメガネ枠のデザインでは、この部分が鼻筋の上にせり出した小山のようにも見えたことから、「山」とも呼ばれていました。
7クリングス パッドとリムをつなげる棒状部分の名称で、パッドアームとも呼ばれます。代表的な形状にはS字型やU字型があり、角度や高さを調整することによって、鼻の適切な位置でメガネを支える役割を果たしています。
8パッド(鼻当て) 「鼻当て」とも呼ばれ、メガネ枠を鼻で支える支点部分のことを言います。最近では圧力を緩和するために空気やジェルを充填した製品もあり、長時間の装用をより快適にする工夫がされています。消耗品のため、パーツの交換が可能です。
9リム カットレンズの周囲を取り巻く金属部分のことを言います。その断面の形状から甲丸(こうまる)・半甲丸(はんこうまる)・平(ひら)などの種類があり、デザインの特性や材質の強度によって使い分けられています。
10ヒンジ(丁番) テンプルの開閉を行う丁番(ちょうつがい)の部分で、ゆるみやガタつきのない物が理想的な状態です。そのため、工場では厳しい品質チェックや耐久テストなどを行っています。
11テンプル(つる) ヨロイ(智)から先の耳に掛かる部分で、「つる」とも呼ばれています。メガネをバランスよく支え、耳に掛かる重さを分散させる役割があります。掛け心地の良さはテンプルの弾力性によって決まるため、機能性アップのためにさまざまな素材が活用されています。
フィッティングが大切なワケ
フィッティングとは、フレームを顔に合わせて「調整」すること。 正確に検査し、自分の眼に合ったレンズを選んでも正しくフィッティングしていないと、見え方や掛け心地が悪くなったり、メガネがズレ落ちたりします。
メガネ店では通常、フレームを選んだ後とメガネを受け取る時に行います。また、最低でも1年に1回は購入したメガネ店で調整してもらいましょう。
- 両耳と鼻の3点でバランスをとる
- サイドから見た時にテンプルがしっかり耳に掛かっている


掛け外し
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掛けるとき
テンプル(つる)をしっかり開いたら、両手でテンプル(つる)を持ち顔に添わせて、ゆっくりと正面から掛けてください。片手でテンプルを持って掛けると、レンズやフレームの破損・変形・ゆるみなどの原因になります。
片手での掛け外しや、テンプル(つる)を強く広げた場合、レンズに変形・ひずみを起こし、コートにヒビ割れが発生することがあります。
特に、縁なしフレーム(ツーポイントフレーム)は丁寧に取り扱ってください。 -
外すとき
両手でテンプル(つる)を持ち、顔に添わせてゆっくりと正面から外してください。